1型糖尿病を兄弟にどう伝える? 年齢別のヒント

お子さんが1型糖尿病と診断されると、家族の毎日は大きく変わります。そのなかで、兄弟も家族の変化を敏感に感じ取っています。「どうして急に入院したの?」「ぼくも病気になるの?」と不安になったり、親の関心が病気の子に向くことにさびしさを感じたりすることもあります。この記事では、兄弟への伝え方と、兄弟の気持ちを支えるヒントを年齢別に整理します。

この記事のポイント

  • 兄弟も、さびしさや不安、がまんをかかえることがある
  • 年齢に合わせて、わかる言葉で伝える
  • 「うつらない」「だれのせいでもない」ことを伝える
  • 兄弟だけと過ごす時間を意識してつくる

兄弟が感じやすいこと

家族の中に病気の子がいると、兄弟は「自分ががまんしなきゃ」と思いこんだり、反対に注目を集めようと甘えが強くなったりすることがあります。おやつや食事の場面で「どうしてお兄ちゃんだけ?」と不公平に感じることもあります。入院や通院で親が家をあける日が続くと、さびしさが強くなることもあります。どれもよくある自然な反応で、兄弟なりに変化を受け止めようとしているサインです。

年齢に合わせた伝え方の例

年齢の目安 伝え方の例
幼児 「体の中で、ごはんを元気に変えるお手伝いが足りないから、お薬で助けているよ」など短い言葉で
小学生 インスリンの働きや、測定・注射の理由を簡単に。質問にはその都度こたえる
中学生以上 本人の希望にも配慮しながら、兄弟が知りたいことや理解に合わせて説明する。困ったときは大人に知らせることを伝える

どの年齢でも、「うつる病気ではないこと」「だれのせいでもないこと」を伝えておくことが大切だといわれます。兄弟が「自分のせいかも」と思いこんでいることもあるためです。

兄弟の気持ちを支えるヒント

  • 短い時間でも、兄弟だけと過ごす時間をつくる
  • がまんしていることがないか、ときどき気持ちを聞く
  • 手伝ってくれたときは、きちんと言葉で感謝を伝える
  • 病気の子の世話を、兄弟の役目にしすぎない

大きな兄弟には、低血糖のサインに気づいたら大人を呼ぶ、といったできることを伝えておくのもひとつの方法です。ただし、対応の責任を負わせないよう、あくまで「大人に知らせる」役割にとどめます。

病気の子本人の気持ちにも目を向ける

兄弟に伝えるときは、病気の子本人が「どこまで話してほしいか」も大切にします。兄弟が友だちに話してしまい、本人がいやな思いをすることもあるためです。家の外でどこまで話してよいかを家族で決めておくと、兄弟も迷わずにすみます。病気の子も兄弟も、それぞれに「自分を見てほしい」という気持ちをもっています。

伝え方に迷ったら

兄弟への伝え方に正解はありません。迷うときは、主治医や病院の看護師などに相談できます。病院によっては、兄弟向けの説明や、家族どうしで話せる場が用意されていることもあります。

よくある質問

Q. 兄弟が「自分も病気になるの?」と心配しています。
1型糖尿病はうつる病気ではありません。ただ、兄弟が発症する可能性がまったくないわけではなく、必ず同じ病気になるわけでもありません。年齢や質問に合わせた伝え方を、主治医と相談するとよいでしょう。

Q. 病気の子とおやつを分けるのが心苦しいです。
1型糖尿病だけを理由に、特定の食品を一律に禁止する必要はないとされています。量や栄養のバランス、治療との組み合わせにも配慮しながら家族で楽しめる工夫を、主治医や管理栄養士に相談してみましょう。

伝え方や支え方は、家族の状況やお子さんの年齢によって異なります。この記事は一般的な情報です。病気や治療について気になることがあるときは、主治医に相談し、その指示に従ってください。

主治医に聞くことを看護師と一緒に整理する「いわたつ はじめての1型相談室」:相談室のページを見る
一般的な情報提供と質問の整理を行うサービスで、診断や個別の治療判断、緊急時の対応は行いません。

アプリで続ける

この記事は、糖尿病・内分泌専門医のDr.いわたつが監修しています。

👁 – 回 読まれています