こどものカーボカウント|1型糖尿病のお子さんと家族へ

治療を知る

1型糖尿病のお子さんを育てるご家族にとって、カーボカウントは毎日の暮らしそのもの。「これ何カーボだろう」「何単位打とう」——その毎日の判断を、少しでもラクに・安心にするための基本を、専門医の立場でまとめました。

この記事のポイント

  • 子どもは食べる量も成長も変わる → 応用カーボカウントが力になる
  • CIR(糖質/インスリン比)は成長とともに変わる → 定期的に見直す
  • 保育園・学校と、補食や低血糖対応を共有しておく
  • 低血糖の補食量は「体重」で考える(大人より少なめ)

子どもにこそカーボカウントが役立つ理由

子どもは日によって食べる量がバラバラ。全部食べる日もあれば、半分残す日も。食べた糖質量に合わせてインスリンを調整できる応用カーボカウントなら、そんな「ムラ」にも柔軟に対応でき、低血糖や高血糖を減らせます。まずは基本のしくみ(…)を押さえましょう。

まずは「よく食べるもの」から

いきなり全部を覚える必要はありません。お子さんがよく食べる10品ほど(ごはん、食パン、うどん、バナナ、牛乳、好きなお菓子…)の糖質量を知るだけで、毎日がぐっとラクになります。数字が苦手なお子さんは、カーボマスターのようなゲームで遊びながら覚えるのもおすすめです。

CIRは「成長とともに変わる」

大切なポイントです。子どもは体が育つにつれて必要なインスリン量が変わり、とくに思春期はホルモンの影響でインスリンが効きにくくなります。昨年のCIRが今年も同じとは限りません。「最近よく高い/低い」が続くときは、主治医とCIR(や補正の値)を見直すサインです。

保育園・学校との連携

お子さんが安心して過ごすために、園や学校と情報を共有しておきましょう。

  • 学校生活管理指導表などを使い、補食・注射・低血糖時の対応を先生と共有
  • 給食の献立から糖質量の目安を事前に把握
  • 低血糖に備え、ブドウ糖やジュースを常備してもらう
  • 体育・運動の前後は低血糖に注意(補食のルールを決めておく)

低血糖の対応(子ども版)

基本は大人と同じ15分ルールですが、補食の量は体重に合わせて少なめにします。

体重 まずとる糖分の目安
約30kg未満 ブドウ糖 5〜10g(ラムネなら5〜10粒)
約30kg以上 大人と同じ 10〜15g

とったら15分待って血糖を再確認し、戻らなければもう一度。意識がはっきりしない・けいれんしているときは無理に飲ませず、グルカゴン(処方されていれば)を使い、すぐ救急・主治医に連絡してください。くわしくは低血糖のときの対応もどうぞ。

親御さんへ:完璧じゃなくて大丈夫

毎食の計算、夜中の見守り、園や学校とのやりとり——本当に、毎日おつかれさまです。血糖は食べ物だけでなく、運動・体調・成長・気分でも動きます。うまくいかない日があって当たり前。完璧を目指さず、7〜8割で十分です。ひとりで抱え込まず、主治医や同じ立場のご家族、患者会ともつながってください。あなたは、よくやっています。

この記事は一般的な情報です。お子さんのCIR・インスリン量・補食の内容は一人ひとり異なります。必ず主治医の指示に従ってください。

関連アプリ・ツール

👁 – 回 読まれています